
Sponsored Link
こんばんは~(*’▽’)chocoです。
最近は、北朝鮮のニュースで国内の重要なニュースも影に隠れているように思います。
今日は、MRJという国産の飛行機についてのニュースです。
国産の飛行機を作っているのをご存じですか?
「ニュースで騒いでたけど、結局どうなった?」ってくらいの感覚でいました。
そう言えば、はじめの方は大々的にニュースでも取り上げられていましたが、最近はさっぱり聞かなくなりました。
その原因は、MRJがなかなか納入されないのが原因です。
日本国内でも、ANAが採用すると発表していましたが、結局は採用を見送りました。
アメリカへの納入は、5度も延期されてしまいました。
まだ、受注をキャンセルするという最悪な事態にはなっていませんが、5度も延期されると次の印象は悪いですね。
この飛行機事業は、国としても力を入れているので、そうそう簡単には引き下がれない理由があるのでしょう。
一般的な会社対会社だったら、三度目の正直で、三回延期された時点で契約は白紙に戻るのが普通ではないでしょうか?
一体、今後どうなるのか、今までの経緯も踏まえてまとめてみました。
MRJとは?
MRJとは、「三菱リージョナルジェット」という飛行機の名前です。
名前の中にもあるように三菱が作っています。
「三菱重工業」「三菱航空機」が、このプロジェクトには関わっています。
実は、日本は第二次世界大戦の前までは、自分の国で飛行機を作っていました。
他の分野での日本の技術力を考えれば、日本が飛行機を造れないわけはないです。
では、今まで日本で飛行機を作って来なかったのでしょうか?
それは、アメリカからの圧力があったからでしょう。
第二次世界大戦の後、日本の航空機産業はアメリカ軍によって解体されました。
アメリカにとっては、こんな小さな国の飛行機が真珠湾まで飛んで来たんですから、驚異だったでしょうね。
アメリカの予想は間違っていなかったと思います。
日本は飛行機は作れなかったけど、自動車を作って世界的にも有名な企業がいくつもできました。
あの頃から、飛行機を作っていれば、日本はどれだけ儲けていたでしょうか?
日本のことを考える政府の役人だったら、次世代の産業として飛行機に乗り出したい気持ちに当然なるでしょう。
飛行機と比較される新幹線。
新幹線は、当然日本製で安全性にも高い評価を受けています。同じように飛行機だってできるはずですよね。
MRJ納期遅れ・延期のまとめ
2008年3月28日 ANA(全日本空輸)からの受注を受けて、MRJの事業化を発表
2008年4月1日 三菱の100パーセント子会社である三菱航空機を設立
この時点での初飛行と納入時期は、以下の通りでした。
初飛行予定:2011年
納入時期:2013年
MRJ 1回目の納期延期
2009年9月、胴体と主翼の設計変更にともない1回目の納期延期を発表します。
初飛行予定:2011年 →2012年第2四半期
初納入時期:2013年 →2014年第1四半期
まだ、これくらいの遅れなら製造業ではよくある話ですよね。
許容範囲です。
MRJ 2回目の納期延期
2010年9月15日、詳細設計の段階から製造段階に入ったことを発表しました。
2008年4月1日、新会社の設立から2年半、設計だけでこんなにも時間がかかったことになります。
やっぱり、飛行機って大きいし、船と違って電気の配線とか複雑なんでしょうね~。
この時点で、何となく嫌な予感が漂い始めます。
2012年4月、開発や製造作業の進捗の遅れを理由に2回目の納期延期を発表します。
やっぱり、設計段階で遅れれば、製造過程でも遅れるよね。
納入時期の予測すら、アバウトになってきていて、ちゃんと自分たちの能力わかってるの?って思います。
この感じって、決算発表でも思いますが、何億とか、そんなに計算ミスする?そんなに誤差でる?って思うんですよね。
規模が大きい会社は、やっぱり予算通りに動くのって難しいのでしょうか?
初飛行予定:2011年 →2012年第2四半期 →2013年度第3四半期
初納入時期:2013年 →2014年第1四半期 →2015年度半ば~後半
|
MRJ 3回目の納期延期
2013年8月、装備品についてパートナー各社と協力し、安全性を担保するプロセスを構築することに想定していたよりも時間が必要だと言う事が判明します。
あーあ、やっぱり、見積もり甘かったですか。
でも、「量産工程を加速し可能な限り早く市場投入する」という計画も同時に発表していて、「私たち、頑張ってます」っていうアピールはしていました。
アピールするのは、いいけど、早く作ってね~って、感じです。
今回の延期では、大幅に延期してきました。
ちょっとやけくそ感出てきていますね。
この時点では、もう2回目も延期していて、三度目の正直。
とりあえず、遅れるなら、遅れるでちゃんと返事しようって意気込みがあったのではないかと思います。
かなり強気な延期を発表しました。遅れ過ぎ~。でも、安全第一だしね、仕方ないね。
初飛行予定:2011年 →2012年第2四半期 →2013年度第3四半期 →2015年第2四半期
初納入時期:2013年 →2014年第1四半期 →2015年度半ば~後半 →2017年第2四半期
MRJ 4回目の納期延期
2015年11月11日、県営名古屋空港において初飛行を行えました。
初飛行は、前回言っていた予定通り何とか間に合いました。
しかし、二度あることは三度ある・・・。
2015年12月16日、全体スケジュールを精査し、納入延期の方針を発表します。
2015年12月24日、16日に発表された納入延期について、正式にスケジュール変更を発表しました。
前回は、2年ほど伸ばしたので、1年くらいにとどまりましたが、ホントにそれで大丈夫?不安は募るばかりです。
初納入時期:2013年 →2014年第1四半期 →2015年度半ば~後半 →2017年第2四半期 →2018年半ば
MRJ 5回目の納期延期
期待を裏切らない三菱。
5度目の延期を発表。
「憎いね~三菱」って、杏ちゃんのCMの声が聞こえてきそうです。
2017年1月20日、機体を制御する電子機器の配置の見直しなど設計変更が必要と判明。
それに伴い、納入延期が決定しました。
もう、笑えない。待てない。経営状態ヤバくない?って誰もが不安になる状況にまでなってしまいました。
東京オリンピック、終わっちゃうよ!
初納入時期:2013年 →2014年第1四半期 →2015年度半ば~後半 →2017年第2四半期 →2018年半ば →2020年半ば
三菱重工業倒産の可能性も!
東芝、三菱・・・原因は違いますが、同じような会社が同じような時期に経営困難の状況です。
一部上場企業で、働いている社員の方々もまさか、こんな日が来るなんて思っても見なかったことでしょう。
今まで、記載してきた通り、設計段階、製造段階でかなりの遅れが生じています。
設計だけでなく、製造しているため、かなりのコストがかかっているのは、明白です。
納入はしていませんが、試験機は作られており、飛行試験も行われています。
日本の技術をこのまま終わらせて欲しくないですが、会社としては経営を圧迫するのであれば、撤退するしかないでしょう。
また、受注依頼をした航空会社も予定の納期とは大幅に違うので、計画が狂ってしまいますよね。
今のところ、発注のキャンセルはありませんが、納期の時期が遅れてしまっている以上、キャンセルせざる負えない状況まできてしまっているでしょう。
今後、三菱は違約金などを請求される可能性もありますが、まずは、三菱がどれほどまでに経営を圧迫されているのか確認しておきましょう。
16年3月期の決算公告によると、三菱航空機は、資本金は500億円、資本剰余金は500億円です。
これに対して利益剰余金は998億9600万円の赤字です。
2016年7月に債務超過になったと公表しています。
当初は、三菱航空機は、三菱の100パーセント子会社でしたが、現在では出資の比率が変わっています。
・三菱重工業 (64%)
・トヨタ自動車 (10%)
・三菱商事 (10%)
・住友商事 (5%)
・三井物産 (5%)
・東京海上日動火災保険 (1.5)
・日揮 (1.5%)
・三菱電機 (1.0%)
・三菱レイヨン (1.0%)
・日本政策投資銀行 (1.0%)
64%を出資する三菱重工が、資金の不足分を毎月、補填しています。
三菱重工は、かなりの経営圧迫を強いられていることになります。
三菱航空機は、設立からずっと赤字です。どんどん、どんどん損失が膨らんでします。
三菱航空機の純損失額
2014年3月期:94億500万円
2015年3月期:177億1500万円
2016年3月期:305億2200万円
倍のペースで膨らんでますね・・・。
Sponsored Link
この記事へのコメントはありません。